近視って悪者にされませんか?

うちの子、近視になってさー。眼科行ったらメガネかけなさいって言われたよ

テレビばっかり見てるから、目が悪くなるよ!

あたし、目が悪いんだよねー。メガネかけてないなんてうらやましい
目が悪くなる=近視になるというイメージです
じつは、違うんですよ
軽い近視の度数はながーい人生で考えると、とても便利なうらやましい度数です。

どういうこと?近視って目が悪いんじゃないの?
そう思ったら続きを読んでね
近視の状態
近視の状態を絵にしてみます

Photo by Osman Rana on Unsplash
遠くがぼやけて見えて

Photo by Road Trip with Raj on Unsplash
近くを見るときはピントが合っています
目の絵で考えてみます
目で見たものは角膜、水晶体と通って網膜にピントが合うとハッキリ見えます
この状態が近視も遠視も乱視もなんにもない状態
近視は、網膜より手前(絵でいうと左)にピントがあいます
網膜ではない場所で、ピントが合うからピンボケ状態
近視の度数が強ければ強いほど、網膜より離れた場所でピントがあいます。
ピントが合う場所が網膜より離れていれば離れているほど、ピンぼけはひどくなります
・近視の度数が強いほどピンボケになる

近視の度数によってピントがあう距離は変わる
近視には軽い近視~すごく強い近視まであります
弱度・中等度・強度・最強度と分類はありますが、それは覚えなくてもOK


距離(cm)→ピントが合う距離


2=100/?cm
?cm×2=100
?cm=100÷2
?cm=50cm
1Dの近視の人→100cmでピントが合う
1.5Dの近視の人はだいたい66cm
2.5Dの近視の人は40cm


老眼は近くが見にくくなる
老眼のお話です。
老眼は、近くを見ようとするときに使う目の筋肉の力が弱っている状態
近くと見ようとしたとき、人は目の筋肉を縮ませます。
ピントの位置が網膜より手前にくるイメージ
(※実際には水晶体がふくらんで網膜にピントを合わせるのですが、考えるときは網膜の手前にピントが動くと考えた方がわかりやすいです)
近くを見るときに使う筋肉が弱ってくる状態を老眼といいます

老眼になってないけど?
そう言う70歳の人がいるのはどうしてだと思いますか。
答えは・・・・
近視の度数に関係しています
軽い近視の人は老眼にならない?
軽い近視の人の生活
老眼は近くを見るときに筋肉を使うことができなくなってくる状態です
としを重ねるとみんなが白髪になるように、老眼も誰でもなる症状です
じゃぁ、軽い近視の人が

わしゃ、70歳やけどまだ老眼になってない!
近視度数が2Dの人で考えます
近視度数2Dの人が老眼になったら?
近視2Dの人がメガネなしでピントがあう距離は50cm
近視が2Dあるので、遠くは見にくいから運転の時やテレビを見るときはメガネを使う

でも新聞読むときはメガネ外してみえるんじゃ!!
そう、近視度数が2D(ディオプター)の人は、メガネを外している状態だと50cmくらいにピントがあうので、老眼鏡は必要ないのです。
すごいですよね
めちゃくちゃ便利な度数ですよね
3D(ディオプター)の近視の人は調節力が全くなくなっても、30cmにピントが合うし、2D(ディオプター)の人はメガネなしでも50cmのものがハッキリ見える。

メガネを外したら新聞もよーく見える。だから老眼じゃないと思うけど、メガネをかけたままだと新聞が見にくくなるのはなんでじゃ?
そう素朴な疑問があるおじいさんへの答えは

老眼にはなってるけど、メガネを外したら見えるから気づいてないだけですよ。
- 学生のころに授業中だけメガネをかけはじめる
- 大人になっても、運転のときや仕事で必要なときにメガネを使う
- 40歳すぎて老眼が始まったら、遠くを見るときはメガネを使って近くを見るときはメガネを外すと見える
ね。すごく便利。
軽い近視なので、朝起きて「めがね・めがね」とまずメガネを探さなくてもそこそこ大丈夫だし。
お化粧もメガネなしでできる
メガネを作るときも、軽い近視なのでレンズが分厚くなることもなく、セットで〇〇円というレンズでも十分軽く薄く仕上がります。お財布にもやさしい。
近視が強い人の生活
例えば10Dの強度近視はピントがあう距離は10cmになります。
メガネを外した状態では10cm前にあるものしかピントが合わない状態はさすがに不便です。
朝起きたらまずメガネを探さないといけないし、お化粧もコンタクトをしてからしかできない。常にメガネかコンタクトをしていないと生活できない。メガネも薄く加工しないとダメで値段も上がる。
軽い近視の人に比べると、不便ですね。
遠視の人の生活
反対に遠視の人は?

昔はよく見えていた!!2.0だった!
そんな人です
- 40歳くらいまではメガネなしでバッチリ見えて快適生活
- 40歳すぎたら、近くを見るときに見えにくくなって老眼を使おうかどうか迷う
- 50歳くらいになって、どうしても見にくいからメガネを使う
- スマホや読書はもちろん、おそうじ、料理の時も老眼鏡が必須
つまり40歳~50歳くらいからずっと老眼鏡を使うイメージです。
昔メガネなしでよく見えていた人は、近視の人と違って、昔からメガネを使っていないからメガネをかけることに抵抗があったりメガネ嫌いになっている人もいる。

老眼鏡使えば見えるけど、使いたくないのよねー。
そんな悪循環がおこることもあります。

なにごとも我慢しないで、不便ならどんどんアイテムを使っていこう!
そう伝えますが
- まだ見える
- メガネをかけたくない
- 老眼ってほんと年寄みたい・・・と老眼鏡を使うことに抵抗がある人も多いです。
メガネなしの快適生活!という今までの生活スタイルを、眼鏡を使う=不便な生活に変えることに抵抗感があるのかな、と思います。
やっぱり軽い近視はすごく便利
その点、軽い近視がある人は、近くを見るときはメガネを外して見えるので老眼になっていないように周りの人に見られてうらやましがられるし、メガネに抵抗もない。
昔から

不便な遠くを見るときだけメガネをかけて、近くを見る時にはメガネは必要ないわ
そんな生活スタイルになれている。
老眼になっても若い時からの生活を大きく変える必要がないのです
これが1番いいことですね。
やっぱり、軽い近視はものすごく便利です
検査スタッフは軽い近視のメリットを伝えよう
今までお話したように軽い近視はとっても便利なんです。
近視になることがすごく悪いことのように言われていますが
いやいやいや・・・

すごく便利よ。例えばだけど、軽い近視の人が30歳くらいで特に理由もないのに、レーシックとかしたらダメよ。40歳すぎてから快適な生活が待ってるんだから。
そう思うのです。
子どもが近視になったからといって、そんなにショックそうな顔をしなくても大丈夫です。
近視は考えようによったら、すごく便利でラッキーなことなんです。
軽い近視の人がレーシックをすることにも疑問はありますが、その他にも

んんんー
と思うケースがあります。
軽い近視があってコンタクトをしてる患者さん。
今まではコンタクトで快適生活だった

だけど、老眼が始まってコンタクトしたままだとスマホが見にくいんです。だからコンタクトの上から簡易のメガネをかけてみてるんです。
このケース
いいんですけど・・・。

それって、コンタクトをやめて、遠くを見るときにメガネをかける生活にするとけっこうシンプルじゃないですか?
もちろん人それぞれ、お仕事の関係で必ずコンタクトじゃないとダメな人もいると思います。
でも、特に理由がないけど、

今までコンタクトをしていて、周りの友達が老眼始まったらコンタクトの上から老眼鏡使っているから。
そんな理由であれば

軽い近視であるという自分の度数のメリットをつかってメガネの時間を増やしていくという方法もありますよ
と、お伝えしてます
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