はじめに
3歳〜5.6歳くらいの
小さい子供の視力検査
難しいですよね・・・
コツなんてない
その子によって
反応もいろいろだし
同じ子供でも
日によって
機嫌がいい日もあるし
だだをこねる日もある
小さな子供は、子供がやる気にならないと上手く視力を測ることができません

やる気を出す方法、一緒に考えてみましょう!
自分も子供の気持ちになってみる
ちゃんと見よう!
しっかり!クネクネしないよー!
がんばれー!
こんな風に、検査を頑張ってしてねという雰囲気を検査員が出すと、小さい子供は緊張してしまいます。
子供になって想像してみるとわかると思います。
病院だからドキドキしてるのに、知らない検査の人に機械(オートレフ)に顔載せてって言われて、頭抑えられて・・・
周りが気になってキョロキョロしたら、「まっすぐ前みてねー」と言われるし、やっと機械の検査が終わったら今度は、視力検査・・・

視力検査は、内科のように泣いてる間に抑えられて終わってた、というわけにはいかない
自分で答えを言わないと検査がすすまない
つまり子供が答えを言えないと検査が終わらない
検査時間は10〜15分ほどだけど、集中力が少ない子どもにしてみれば、めちゃくちゃハードル高い検査です。
子供と一緒に検査をして、できたら一緒に喜ぶ
褒めることは大事なんだけど、言葉だけで褒めるんじゃなくて心からこどもが視力検査を出来たことをすごい!と思ってほめるようにしています。(うそは子供にすぐに見抜かれるので)
子ども同士で

え?縄跳び10回跳べるの?すごい!
こんな会話しますよね
このとき子供は心の底から「すごっ!」と思って、すごい!という言葉になります。

この子供の感覚です
この感覚で視力測ると、視力のランドルト環を同じ形にできた時

わぁ!一緒の形になったね!やったー!
指差しで視力検査ができたとき

すごいやん!
こんなこともできるの?
お姉ちゃんやなぁー ※男の子なら「かっこいい!!」
お兄ちゃん、お姉ちゃんと言われると気分が上がる子が多い気がします。(もちろん、その子によりますが)
「さすがっ!年中さんやねぇー」とか「4歳さんやのに、こんなにできるのってすごいねぇー」というと自信が出てくる子もいます。

こんなのも、見えるかな~??
ゲーム感覚、ワクワク感を出すと喜ぶ子もいます。
そして、まず視力検査で0.1を答えることができたら
すごい!
さすがっ!
カッコいい!
特に男の子は「カッコイイ!」「すごい!」「めっちゃすごいやん!」この言葉を繰り返すだけで、調子が出てくる時が多いです。かわいすぎる…。
答えがあやふやになるまで、褒めまくりながらドンドン測ります。
1つ答えるたびにほめまくる!!を繰り返します。

実際、3歳、4歳の子どもが視力検査できたら本当にすごい!と思います
答があやふやになってきたことを見逃さない
子供の答えがあやふやになってきた時を見逃さない!!
あやふやになってきたな・・・と思ったらすかさず

・・ちょっとわかりにくい?
助け舟をだします

・・・うん
・・・わかんない
この反応になれば

わかんないって言えてエライねー!
すごい!
わからんときは、見えへんって言うていいんやでー
見えないと言えたことを褒める
真面目な子供ほど、「見えない」と言ったらダメ、なんとか答えを言わないと、とプレッシャーを感じて、適当に答えを言うか、沈黙してしまって検査が進まないこともよくあります。
だから、わからないと言っていいんだよ、見えないときは「わからない」「見にくい」というのが正解なんだよと伝えるために、「わからない」と言えたことをほめます。
わからないと言えた時も、ほめる
それでも見えないと言えずにとにかく、めちゃくちゃに答えを出す子は検査の流れをいったん止めます
ちょっと一呼吸おいて、検査の流れを変えます。

見えにくいときは教えてくれていいんだよー
(←「見えない」ではなくて「見えにくい時」と説明してます)
もう1度説明して、あやふやになった視力の2〜3段階上の視力からもう1度測り始めます。
見えないと言いにくい子は、なかなか見えないと言うことができません。
なので
やり直しても答えがあやふやになったらそこで視力検査は終了!
どうしてあやふやになってところで視力を終了するのか
3歳から6歳の子供の視力を測る目的は、弱視の発見です。
例えばですが
無理やり視力を出して、0.9、1.0までどうにか子供に答えを言わせるより、視力の答えがあやふやになった0.7くらいで視力を終了するほうがいいです。
あやふやであれば、低い方の視力を採用するべきだと思っています。
そうやって、見にくいかもしれない、弱視化もしれない子どもを何度も検査していくことで、本当の視力値がみえてきます。
子供が検査にも検査員にも慣れて、視力を測ることに少し自信ができてきたら、そこで必要であれば調節麻痺剤を使っての度数検査をします。(注意:時間的・治療期間的に余裕があれば…の話です)
ほめまくる
この方法、すごくいいなと思ったのは自分の子供がゲームアプリをするようになったときです。アプリによって違うとは思いますが、うちの子が使っているアプリは正確すると正確するたびに
すごい!
正解!
やったね!
…拍手音
Wow!!
Perfect!
Greeeeeet!
Excellent!!
などなど、とにかく褒めまくってくれます。
それも
全部の問題が終わってからではなくて
1問終わったら
すごい!!
次の1問終わったら
やったね!!
10問あって10問正解したら10回褒めてくれます。
子供はとってもいい気分。
これ、3歳から6歳くらいの小さな子供に視力検査をするときも、同じ方法を使ったら子供は気分よく検査ができると思うんです。
これわかる?
正解!
これは?
あ!すごーい!
じゃぁ、これは?
すごいなぁー!かっこいい!
↑「かっこいい」は男の子に効果的絶大です。魔法の言葉。
こんな小さいのも見えるかな?
わぁ!すごい!
めっちゃ小さいのに見えるやん!
これも?こんなのも見える?
へー!すごいなぁー!えらいなぁー!

とにかく、ほめる!!
もう1度書きますが、ポイントは、見えたときだけじゃなくて

わからない
見えない
そう言った時にもほめることです。

見えないって言えてえらいねー!!
無理に見ようとして目を細めてみたり、どうにかして答えを言わなくちゃと意気込む必要はないんです。
意気込むと、子供の場合、変に調節が入ったり答えがあやふやになったりして、うまく視力が測れない場合があります。
見えないと言ったときも、ほめる
「見えない」も答えだから。
落ち着きのない子もいるので、ときには
「はい!クネクネしない!ちゃんと見て!」
励ますことも必要です。
まとめ:こどもに寄り添う気持ちが大切
小さい子供の視力検査のポイントは視力ここまで測れてほんまにすごいなー!と自分が本気で思うことです
もちろん、忙しい外来の中で、子供の視力を測るのは時間的・体力的にも大変だと感じるときもありますが、できるだけ、すごいなーの気持ちを忘れずにやっていきたいと私は思ってます。
できるだけ・・・でいいんです。検査員も人間ですから。

子供は集中力ないのがあたりまえ
視力検査が終わったら
今日はここまでできてすごかったなー!
ちゃんとお指でできるようになったねー!
また来てねー!
おりこうさん!
よくできたぞー!
かしこい、かしこい!
また褒めます。たとえ視力検査が全くできなくても、その子どもができた「何か(椅子に1人で座れた・泣かなかった・レフは測れた・レフに顔をのせれた・検眼枠をかけることができた・何か答えを言えた、など)」をほめます。
いつか視力は測れるようになるので、眼科を嫌いにならずに

また眼科に来たいなー
あそこなら行ってもいいなぁー
子供にそう思ってもらえたら嬉しいなぁ。
そんなことを考えながら毎日子供の視力検査をしてます。

視力を測るときの参考にしてもらえれば、うれしいです
参考動画
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