子どもの乱視を測るときは、ランドルト環の切れ目を意識する

小さい子供・斜視弱視

4歳、5歳、6歳くらいの小さな子どもが眼科にやってきました。視力検査をすると、0.8までは上手に答えることができたけど、0.9、1.0になると答えがバラバラ。

集中力が切れてしまったかな?

それとも見えないのかな?

そんなとき、乱視の軸に注意して視標を出すと、短い時間である程度正確な視力が測れるようになります。今日は乱視軸と視標の切れ目の関係をお伝えします

 

 

乱視の軸と視標の向きって関係あるの?

そう思ったら、続きを読んでくださいね

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小さい子供は、視力検査で弱視を発見することが1番大切

子供の視力は見る」ことでグングン成長していきます。

グングン成長して、6〜8歳くらいで成長はスローダウン、とまってしまうと言われています。

 

子どもの元気な発育・成長には眼が大切|メガネスーパー

子供は何事にもほんとうにびっくりするくらい柔軟で、昨日できなかったことがすぐにできるようになりますよね。スポンジのように吸収して、適応力して成長していく力がたくさんあります。

目も同じです。

子供は何かを見ることで、グングン「見る力」を伸ばします。

脳は、子どもほど急激に成長はできませんが、大人になってからでも考える力や覚える力を伸ばすことができます。

でも、見る力を伸ばすことができるのは6歳〜8歳まで

小学校入学するまでに「見る力」を育てておく必要があります

まだまだ小さいし、集中力もないから

・・・とか

アリや飛行機が見えてるから大丈夫

で安心してはいけません。3歳半検診や保育園・幼稚園・こども園での視力チェック、就学前検診での視力検査はとても大切なのです。

眼科で検査を担当していると、この視力発達に大事な時期の小さな子供がくると、ドキドキします

視力ちゃんと見えるかなー

ただでさえ、子供って集中力短いのに検査できるかな?

こう思いますね

今回は子供の視力検査でオートレフで乱視が大きい場合、視力検査で気をつけることをお伝えします

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具体例から考えよう

さっそく、乱視が大きい子供の症例を見ながら考えてみましょう

  • 4歳の女の子
  • 年中さんになったばかり

オートレフの結果 s +1.0D:c−2.25D Ax175°

あれあれ?
おやおや?

そう思いますね

C-1.5D以上の乱視は要注意です
(これは、また別記事で紹介します)

もしかして弱視かもしれない。C-2.25Dって乱視が大きいよね

このとき、視力検査は何を注意して測ったらいいでしょう?

ポイントは乱視の軸です。乱視はどんな見え方をするのか考えます。縦か横、斜め、どこかが濃く見えたり薄く見えたりしますね

私の感覚ですが、子供の場合180度方向の乱視が多い気がします。

180度乱視の場合

①横方向の切れ目、右・左が見えてるかを意識する
②縦方向の切れ目、上・下が見えてるのかを意識する

①②のどっちを意識して視力検査をした方がいいと思いますか?

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乱視の軸から上下・左右どっちを意識して測るか考える

乱視はc−2.25D Ax175°なので、乱視表で考えると縦が濃くて横が薄い状態です

縦が濃いから、横に軸を入れる。縦が濃いってことは、乱視表の点々はこんな感じで見えているイメージです。

縦線ハッキリ、横のラインはボヤけて見えるから、縦は少しつながって見えて、横はブツブツ細かく切れて見えるんです

・・・ってことは

ランドルト環の切れ目で想像してみて下さい!

上が切れているランドルト環
縦のラインははっきり見えるので、切れ目はわりとハッキリ見える


横が切れているランドルト環
切れ目の横線がぼやけて見えるので見にくい


なので

横方向のランドルト環が見にくいことが多い!

ということがわかります

視力検査ではランドルト環の切れ目を意識する

横方向の切れ目が見にくいんだな、とわかりました。視力検査は5つある視標のうち3つ正解すると視力としましょうという決まりがあります。その3つは上下方向・左右方向の両方正解しないとダメです。

4歳、5歳、6歳くらいの子どもの視力検査をするときは、字ひとつ視力表を使うほうがいいです。子どもは、字が詰まっている大人に使う視力表より、1つのランドルト環に集中できる字ひとつ視力表の方が答えやすいからです。

字ひとつ視力は、1つずつ視標(ランドルト環)を見せて答えを聞いていく視力検査です。

はんだや・ランドルト環単独視標

ニデックNIDEK|液晶視力表システムチャート SC-1600Pola™ / 1600

 

字ひとつ視力を測るときは、検査員が自分で出すランドルト環を選びます。横方向と縦方向、両方の視標がしっかり見えているか意識して測りましょう。

乱視の軸が180°の乱視の場合、横方向が見にくいので、上・右・左など、横方向を多く出して見えているかチェックするようにします

上・下・左を正解→見えたと判断
上・下・上を正解→縦方向しか見えていないので見えていないと判断

弱視の判断は矯正視力(見る力)が(1.0)以上あるかどうかです。1.0は、必ず横方向と縦方向がどちらも見えているかを意識して測ります

子供は確実に見える視力を測って弱視を見逃さない!という気持ちが大切です

この子の場合、横方向は0.8までは見えたけど、0.9と1.0は間違えたり、あってたり、、、不安定な感じでした。上下方向のランドルト環の切れ目は1.0が見えました。

上下方向の切れ目は1.0見えて、横方向の切れ目は0.8だったという場合は、視力値は低い方の0.8を書きます

弱視かもしれませんよー

弱視の可能税があることを、先生にお知らせする必要があるからです。

例えば、今回の検査で乱視軸とランドルト環の切れ目の関係に気づかず、縦方向は1.0見えたと思って視力値を1.0と書いたら、弱視ではない可能性ありの判断になります。1.0は横方向が見えなかった、横方向の切れ目が見えたのは0.8までだったと気づいて、視力値を0.8と評価したら弱視の可能性があるという判断になります。

もちろん、弱視の判定は視力検査の結果だけではなく、屈折値や乱視の大きさも評価して総合的に判断するので、視力値にそこまで責任を感じる必要もありません。でも、少し知識を知って視力検査を何回も何回もすると、視力検査のドキドキが減って自信が出てきますよ。

子どもの視力検査の書きかた

結果の書き方のサンプルです
RV=(0.8×s +1.5D:c−2.25D Ax175°)

あとは、視力検査の状態をコメントで書いて乗り切ります

  • (1.0)不安定
  • (1.0)見えそうな時もあるが、あいまい
  • 横方向は見にくそう
  • 左右は0.8、上下の切れ目は1.0まで見える

私は、こんな感じで視力値だけでは伝わりにくい感覚はコメントで書いてスタッフや先生と共有するようにしています。

小さな子どもの視力検査は、全力で1回でキッチリ結果を出そうと検査をすると子供も検査員もお互いに疲れてしまって、いい検査結果につながらないことが多いです。

今日はどこに集中して測るか、考えて測ると気持ちが楽になります。

子どもの視力はポイントを意識して測りましょう

小さな子どもの視力検査が上手くできなかったとき、落ち込んでしまうときもあります。

せっかく必死に頑張ったのに・・・

でも、落ち込む必要はありません!!

子どもの視力検査はそんなもんです。1回でベストな結果を出そうとしてはダメです!

まずはポイントを押さえて検査することを意識しましょう

今日の記事の女の子の場合のポイントは弱視か、弱視じゃないかです

・1.0見えるか見えないか
・180度の乱視がある
・横方向の切れ目で1.0わかるかどうかを注意して測る
縦方向だけが1.0見えても視力値は1.0ではない
横方向と縦方向、どっちの切れ目見えないと視力値になならない

このポイントさえ押さえておけば「S面、C面」「正確な視力値」「両眼視」など、イロイロ細かい評価は順番に、回数を重ねて判断していけば大丈夫だと私は思ってます。

例えると・・・うすーい半透明の紙が1回の検査だとしたら、何枚も何枚もうすーい半透明の紙を上に重ねていってだんだん濃い色の紙になっていく。そんなイメージです

1回1回の検査は薄いけど、重ねていくことで診断できるくらいの濃い色の紙になるんです

この症例のポイントは何か、考える癖がついたら最高です。

 

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