乱視表を使って乱視を測るとき、雲霧方法と雲霧量の考え方①で書いた方法
この方法を今の病院で検査員さんに教えていて思ったのですが
S 面で最高視力だす→雲霧する→乱視表聞く
・・・・て、この工程だけでけっこう時間かかりませんか?

乱視表を聞くのにも時間がかかるのにS 面のベストを出して・・・ってしてたら、乱視表にたどり着いたころには患者さんも検査員もヘトヘトで

えー!!今から乱視聞くのーー!!無理!
こんな感じ
そこでこれは省いてもいいかな、という短縮バージョンを考えました
視力が1.0くらい出そうな人はS面で0.7まで見えたら、乱視を聞いてしまう!
という作戦に切り替えました
チャレンジできるのは矯正視力が(1.0)見えてる人で乱視が−1.5Dまでの人です
・乱視がC-1.5D以下なら、S面だけで矯正視力(0.7)は出る
※乱視が大きいとS面だけで(0.7)出すのは難しい
これが理由です

どんな場合はS面で(0.7)出たら+0.5Dか+0.75D雲霧できてると考えたらいいの?
そう聞かれたので、目安を決めました
- 矯正視力(1.0)以上
- 乱視がC-1.5 D以下
0.5D か0.75D 雲霧できていると想定するので、入れることができる乱視はC-1.0 DかC-1.5Dまで。それ以上入れる場合はもう一度+0.5D雲霧します
+0.5D 雲霧してるとするか+0.75D 雲霧してると想定するのは、その時の視力の出具合で決めます
S面だけでスラスラ0.7見えて、0.8くらいまで見えそうな勢いだったときは0.5D 雲霧と考えて C 面は―1.0D まで入れれる
ゆっくりどうにか0.7が見えたときは、0.75D 雲霧と考えて C-1.50D まで入れる
どちらも目標とした乱視まで入れたけど逆転しない
そんな時はさらにS面+0.5D 雲霧して乱視を測ります追加で雲霧します)
追加で雲霧した量は0.5Dなので入れることができる乱視はあと−1.0Dです
例題で考える
例えばで考えてみましょう
ケース1
矯正視力(1.2)

よーし!乱視にチャレンジ!
オートレフ S +1.0D:C−0.75D Ax90°

乱視も少ないし、頑張れば聞けるかも
まずはS面
レフの1.5Dプラスから始めて・・・
↑私の病院はS面のスタートはレフ+1.5Dにしてます
S +2.5D 視力0.2
S +2.0D 視力0.5
S +1.75D 視力0.7

よし!(0.7)出た!乱視表!
0.7わりとスラスラ読めたので雲霧量0.5Dとしよう
入れれる乱視は−1.0Dまでと心に決める
S +1.75D : C−0.5D Ax90° 横が濃い
S +1.75D : C−1.0D Ax90° 縦が濃い←逆転
S +1.75D : C−0.75D Ax90° まだ縦が濃い←逆転
S +1.75D : C−0.5D Ax90° 横が少し濃い
中和はないけど、この場合S +1.75D : C−0.5D Ax90° で決定
逆転の1つ手前の乱視を採用します
ケース2
矯正視力は(1.2)

よし、いけそう
オートレフはS +2.0D : C−1.5D Ax180°

ちょっと乱視多い?まぁ、頑張ってチャレンジ!
まずはS面から
レフのS面+1.5DなのでS +3.5Dからスタート
S +3.5D 視力0.2
S +3.25D 視力0.4
S +3.00D 視力0.6
S +2.75D 視力0.6
乱視も多いし、このくらいがS面のベストかな
S +3.00D 視力0.6
S +2.75D 視力0.6なので
S +3.0Dからスタート
雲霧量は0.75Dと想定
ってとは・・・
乱視は−1.5Dまで入れることができると想定
S +3.00D : C−0.5D Ax180°縦が濃い
S +3.00D : C−1.0D Ax180° 縦が濃い
S +3.00D : C−1.5D Ax180° 同じくらい
ここで想定の乱視を超えたのでS面を0.5D up
S +3.50D : C−2.0D Ax180° あ!なんかちょっと横が線みたいにみえる←逆転
S +3.50D : C−1.75D Ax180° まだ横が濃い
S +3.50D : C−1.5D Ax180° 全部同じ濃さ←中和
こんな感じです
乱視の度数が決まれば、あとはS面を少しづつマイナスに動かして矯正視力が(1.0)か(1.2)見えるところまで測ります
初診の人でもメガネやコンタクトで視力がよく見えるのがわかっている人なら、同じ方法で大丈夫です
まとめ
- 矯正視力(1.0)以上
- 乱視がC-1.5 D以下
この条件にあてはまる人はS面矯正が(0.7)になったところで乱視を聞く
- 予想する雲霧量は+0.5Dか+0.75D
練習して感覚をつかむことが必要です
逆転がわかりにくい場合は中和したところで終了しましょう
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