等価球面シリーズ第2弾!眼科検査の超初心者さん応援してるサイトの管理者はてなです。
眼科で視力検査の話をしているときの会話

S-2.0D:C-1.0DAx90°って何DのS面と同じだと思うー?

はいはーい。わかる!最小錯乱円の場所だよね。半分の乱視をS面に足して・・・。足すと、近視は度数が強くなるから、わかった!S-2.5D!

せいかい!よくできました!

じゃぁ、S-2.0D:C-3.0DAx90°は何DのS面と同じ?

おんなじように考えて、えーっと、乱視の半分の量をS面に足すとS-3.5D?

そうそう。すごいやん。だんだんできるようになってきたね!じゃぁ、乱視を全部なくしてしまうんじゃなくて、乱視の度数を変えたいだけってときもあるよね

C-3.0DをC-1.0Dにしたいときはどうする?

・・・
今日は乱視を全部等価球面するのではなく、乱視度数を調整して等価球面する話です。
等価球面①をまだの人は、①から読んでね

前回の復習(S面だけで等価球面する)



S-3.0D;C-2.0DAx90°をS面だけで矯正したい
そう思ったら、S-2.0 Dが正解です。




乱視を調整して等価球面するときは、どんなとき?
実際は、S面だけで等価球面するときだけではありません。

乱視を全部なくしてしまわずに、乱視を減らしたいだけなんだけど・・・・
そう思うときがたくさんあります。
・ハンフリーやGPで矯正レンズを入れる時、そのままの付加度数ではレンズホルダーに入らない
・乱視があるメガネを処方をしたい
この場合は

乱視の度数を変えて、等価球面したいー!
そう思います。
乱視を全部とってしまうんじゃなくて、乱視の度数を変えて同じピントの位置になるレンズを探しす方法もあります。
乱視度数を変えて、等価球面する基本イメージ
乱視の度数を変えて、等価球面するイメージを説明します。
まずは、初級編。
後ろのピントと前のピントの位置を書くと、こうなります。
ピントを1つにして、最小錯乱円の場所で等価球面するイメージはこうですが
そこから、乱視度数を変えるイメージがこれです。
最小錯乱円をイメージしてから、もう1度、前のピントと後ろのピントを動かす。
これが、乱視度数を変えて等価球面するときのイメージです。
最小錯乱円の場所は同じままです。
実際の度数で、最小錯乱円から等価球面する
実際の度数で、最小錯乱円を考えて等価球面してみます。
S-1.0D:C-2.0DAx90°
度数のイメージはこうです。
S-1.0D:C-2.0DAx90°の最小錯乱円はS-2.0D。
最小錯乱円のS-2.0Dから、乱視をC-1.0Dにしたいとき。
まず、最小錯乱円をイメージして
ピントを最小錯乱円から前(左)と後ろ(右)に動かします。
C-1.0Dにしたいなら、0.5Dずつ前(左)と後ろ(右)に動きます。
前のピントはS-2.5Dで後ろのピントはS-1.5Dになります。
S-1.0D:C-2.0 DAx90°の乱視をC-1.0 Dにすると、S-1.5 D:C-1.0 DAX90°になります。
どちらも最小錯乱円の位置はS-2.0Dで同じ場所です。
乱視の度数だけを減らすと、ピントの位置がどうなるか考える

なんとなくわかったけど、S面はそのままで、乱視の度数だけを減らすのはダメなの?

乱視が大きくて困るんだから、乱視の度数だけ減らしたらいいやん。

S-1.0D:C-2.0DAx90°の乱視をC-1.0Dにしたいから、S-1.0D:C-1.0DAX90°にしたらダメなの?
その気持ちはわかります。
一緒に考えてみます。
S-1.0D:C-2.0DAX90°のイメージ
乱視だけを減らしたS-1.0D:C-1.0DAX90°のイメージ
後ろのピントの位置は同じで、乱視の幅だけが狭くなるので、前のピントだけが動いてしまいます。
そうなると最小錯乱円の場所が違う場所になります。
同じ度数の効果がある、等価球面レンズは最小錯乱円の位置が同じレンズです。
S-1.0D:C-2.0DAx90°の最小錯乱円はS-2.0Dで
S-1.0D:C-1.0DAx90°の最小錯乱円はS-1.5D
最小錯乱円の位置が変わるので、同じ度数にはなりません。
練習問題で、最小錯乱円から等価球面をイメージする
なんとなく、等価球面のイメージができてきたと思うので、実際の度数で最小錯乱円から等価球面をイメージする練習をします。


最小錯乱円がわかったら








動かす度数は前と後ろに動かしたい乱視の半分づつです。C-0.5Dにしたいので、0.25Dづつ前と後ろに動かす。


最小錯乱円を計算するときは、3.0Dの乱視の半量の1.5DをS-2.0Dにくわえます。
ピントは左に動くので近視の度数は強くなります。
S-2.0Dから1.5Dマイナスを強くする。S-3.5Dが最小錯乱円の場所です。
最小錯乱円がわかったら

最小錯乱円の前と後ろにピントを動かします。C-1.0Dにしたいので、0.5Dづつ前と後ろに動かす。
前と後ろのピントの位置はS-3.0DとS-4.0Dになります。
S-2.0:C-3.0DAx90°をC-1.0Dで等価球面するとS-3.0D:C-1.0 DAx90°になります。
S+1.0D:C-2.0DAx90°のイメージをします。



最小錯乱円はS+0.5D
最小錯乱円から乱視を1.0Dにしたいので、ピントを前と後ろに動かします。
ピントを0.5Dづつ動かすので、前のピントはS±0.0Dになって、後ろのピントはS+1.0Dになります。
S+2.0D:C-3.0DAx90°をC-1.0Dで等価球面したいときは、S+1.0D:C-1.0DAx90°になります。
イメージ少しづつできたかな。
まとめ
今日のポイント
・実際に等価球面を計算してみよう

等価球面、できるようになるかも!等価球面が大切って知らなかったよー
そう思ったら、続きをよんでくださいね。
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