視力検査をしているとき患者さんの顔を見ながら検査をすることが大切です。

そんな基本的なことわかってるよ
そう思うかもしれません。
でも、必死に視力検査をして

えーっと、次はどのレンズを入れたらいのかな…。前より見にくくなっていたらやだな…。
とかイロイロ考えているとき
ふと顔をあげて患者さんを見てみると

めちゃくちゃ目を細めてみてるやん!!
こんな経験ないですか?
私は、あります。
患者さんは目を細めて見てしまう人が多い
人は見にくいときは目を細めて見ようとします。
細めたほうがよく見えるから。
視力は「見えるところ」から「見えない・見にくくなる」ランドルト環の大きさを測ります。
少し見にくくなってきたら、無意識に、誰でもちょっと目を細めてしまうことが多いです。
目を細めた方が見やすいから。
視力検査は

テストされてるみたい

いい結果出さなくちゃ
と無言のプレッシャーみたいなものを感じてしまう患者さんがいます。
患者さんは無意識に目を細めるので、視力検査の結果がズレてしまう場合があります。
ただでさえ、視力検査の結果は5つのうち3つ正解すれば視力とする、というなんともあいまいな判定基準です。
だって、5つのうち2つは見えなくても視力になるのです。
検査検査をする立場からすると

見えると見えないのギリギリのところを探したい
という気持ちです。
なので、視力検査をするときの説明は

ぼやけててもいいので、なんとなーくわかったら答えてくださいね
と説明します。
患者さんは、ぼやけて見えるけど答えないといけないから、無意識に目を細める
眼科に来る患者さんは
- 見にくい
- かすむ
- ぼやける
- 2重に見える
こんな症状があるから眼科に来るのに
- なんとなく見えたら答えてと言われる
- なんとなく視力検査はテストみたい
この心理が働いて、見にくくなったら目を細めてしまうのです。
目を細めた瞬間を見逃さない

視力検査をしてる私の役割は、このちょっと目を細めた瞬間を見逃さないことだと思ってます
患者さんを呼び込んだら

おはようございます
挨拶をしながら患者さんの目をチェック

赤くないかな?流行り目の可能性はないかな?をチェックします

今日は定期検査ですか?お変わりないですか?
問診しながらも目をチェックします。
視力検査を始めたら…

見にくくなったら言ってくださいねー。レンズ変えますよ。

目は細めてない状態で視力を測りたいので、頑張って見てくれなくてもいいですよ
目を細める=悪いことでなはく
目を細めて見ようとする=頑張って見ようとしてくれている証拠
前向きに考えて、患者さんにも伝えるようにしています。
すぐ目を細めてしまう患者さんは

一生懸命、視力検査をうけよう、頑張ろう
という気持ちが伝わってくる人が多いです。

細めたらダメ
と否定するのではなく

どうしても細めて見てしまいたくなりますよね。でも細めてみたら正しい視力を測れなくなってしまうので、細めずに普通にみて、見えなかったら言ってくださいね
子どもの場合、明らかに、めちゃくちゃ目を細めて見る子もいます。
メガネあわせのときは、出来上がったメガネも目を細めて見ないといけないメガネになってしまうことを説明します。

目を細めて見たら、できあがったメガネも目を細めてみないと見えないメガネになってしまうよ

細めたらだめよー。大きく開けてね。そうそう、今くらいの目をしてみてね。
目を細めてしまう場合の対処法
大人も子供も、どうしてもすぐに目を細めてしまう人は、まずは説明です。

患者さんに、目を細めてしまうと正確な視力が測れないことを伝えることが1番です。
それでも、どうしてもすぐに目を細めて見てしまう場合、細める仕草があれば、検眼レンズを交換するという方法があります。
患者さんは

見えません
という前に目を細めて見ようとしているので、目を細める仕草をしたら、検眼レンズを交換します。
この時に大事なのは、レンズを変えたら細めずに答えてくれるかを確認することです。
視力検査は患者さんに見え方を聞きながら答えてもらいながら行う、自覚的な検査です。
患者さんによって、答え方がバラバラなので検査をしていて

できたー!
という達成感がなく、奥が深いのが視力検査だと私は思っています。
人によって答え方がイロイロなのが視力検査
視力検査・自覚的屈折検査のムズカシイところは、目を細めて見ようとする人もいれば、ちょっとでも見にくい・ハッキリ見えないと「見えない!」と言う人もいることです。
ちょっとでも見にくい・ハッキリ見えないと「見えない!」と言うタイプの人は

5つのうち、5つともクリアに、ハッキリ見えないとだめだろう!視力なんだから!
そう考えている人です。
↑このくらいで答えてほしいのに
↑視力はこのくらいハッキリ見えてないと答えちゃダメ!と思い込んでいます。
視力は5つのうち3つ見えれば視力値とするという決まりがあります。
ということは5つのうち2つは見えなくても視力になるんです。
視力として採用する決まりなんです。
↑これくらいハッキリ見えているのは、5つのうち全部正解するレベルの見え方です。
↑このくらいぼやけていても切れ目がわかればOK、ということを伝えてわかってもらう必要があります。

視力はなんとなく見えれば答えてOK
検査をするときは、患者さんに説明します。
でも、答え方は人それぞれ。
患者さんの頭の中の見え方を、私たちはのぞくことができません。
この辺が、視力検査のムズカシイところです。
意識するだけで、視力検査の質はあがる
視力検査は、患者さんや検査をする人によって検査にばらつきが出やすく、答えがハッキリと出ないむずかしい検査ですが、自分の意識を変えるだけでも検査の質は変わります。
視力検査のときは自分自身をチェックします。

患者さんの目を見ながら、視力検査できてるかな?

患者さんが「上」「 右」 ・・・・と答えてくれてるとき、下を向いてカルテやレンズばかり見てないかな

レンズの度数や視力結果のことばかり気になって、患者さんの目を見ることを忘れてないかな
この意識を持つだけで、視力検査の質は変わります。
明日から実践できるので、ぜひ試してくださいね。
視力検査のとき、患者さんが目を細めていないか意識してチェックするようにしよう
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コメント
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はじめまして。
眼科で働いて2年になります。
検査はいつもうまく出来ているか不安の毎日です。ブログとても参考にさせていただいています。チャンスがあれば、視能訓練士の学校で、勉強したいと考えています。育児をされながらお仕事、素敵ですね。これからも、応援しています。
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はじめまして。
ブログ見つけてくれて嬉しいです☆
視力検査は、基本は一緒ですが、視能訓練士によって方法が違ったり症例によってアレンジが必要なのでとても難しいですよね。たぶん、「わかった!」と思える日はないような・・・(笑)
検査の1つの方法として、少しでもお役にたてればいいなぁーと思ってます(^^♪
よければ、またニックネーム入れてくれたら嬉しいです
視能訓練士の学校目指されてるんですね。頑張ってくださいね(*^-^*)